この記事で分かること
組織風土がなぜ変わらないのかを、意識や価値観の問題としてではなく、日常の意思決定と評価によって選ばれる行動の積み重ねとして整理します。風土という曖昧な言葉を具体的な行動として捉え直すことで、どこから見直すべきかの起点を明確にします。人は繰り返し選ばれる行動を学習し、その延長で次の判断を行うため、前提が同じであれば風土も維持されます。
もし前提が違っていれば、打ち手は根本から変わります。
なぜ組織風土は改善しないのか
風土改革は多くの企業で掲げられますが、実際には大きく変わらないまま時間が経過することが少なくありません。これは意識が足りないからではなく、日常の判断基準や評価の前提が変わっていないためです。人は繰り返し選ばれる行動を学習し、それを踏襲します。前提が同じであれば、結果としての風土も同じ状態に収束していきます。表面的なスローガンではなく、日常の判断基準が変わらない限り結果は変わりません。
あなたの会社は当てはまりますか
- 挑戦よりも無難な選択が評価される
- 率直な発言よりも空気を読むことが優先される
- 問題提起が歓迎されない
これらが見られる場合、風土は個人の姿勢ではなく、行動を選ばせている条件によって維持されています。
一度整理してみると、見えてくるものが変わります。
風土は行動の積み重ねである
風土とは雰囲気ではなく、日常的に繰り返される行動の結果です。何が評価され、何が避けられるのかが明確であれば、人は自然とその範囲で行動を選びます。例えば、挑戦よりも確実性が評価される環境では、次第に誰も挑戦を選ばなくなります。その積み重ねが風土として表れます。どの行動が肯定され、どの行動が避けられるかが明確になるほど、選択は収束していきます。会議で一度でもリスクのある提案が退けられると、その場の空気は微妙に変わり、次の発言者は自然と安全な選択肢に言い換えるようになります。その繰り返しが、やがて挑戦という選択肢そのものを消していきます。
なぜ変わらないのか
評価や意思決定のルールが変わらない限り、人の選択も変わりません。会議の場で一度でも挑戦が否定されると、その記憶が蓄積され、次第に誰も提案しなくなります。このような小さな積み重ねが風土を固定化させていきます。一度否定された行動は再び選ばれにくくなり、その積み重ねが風土を固定化します。
どうすれば変わるのか
行動を選ばせている条件を見直すことが出発点になります。評価基準や意思決定の前提を変えることで、徐々に選ばれる行動が変わり、その結果として風土も変化していきます。重要なのは、言葉ではなく選ばれる行動を変えることです。
問い
風土の問題は人の意識の問題でしょうか。それとも行動を決めている前提の問題でしょうか。それとも、行動が選ばれる前提を変えないまま結果だけを変えようとしているのでしょうか。
一度整理しておくことで、その後の判断が大きく変わります。
現状を整理する
今の状態を構造の観点から整理できます。
https://www.ibex-n.co.jp/ai-thinking 前提を見誤ると、同じ取り組みを繰り返すことになります。