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次世代リーダーの養成が脈々と続くわけ

◇年末の風物詩、次世代リーダー養成の卒業

ある企業で、今年度も次世代リーダーの養成を受けた受講者が最終成果発表を終え、卒業していった。

講師としては毎年卒業生を送り出すのは、年末の風物詩となっている。

なお、先日の企業は凡そ隔年で次世代リーダー養成を実施しており、かつての卒業生が次の養成では講師として登壇する仕組みも定着した。

そして彼らは自身も忙しい中、その役割を喜んで引き受けてくれると聞く。

この企業では、人的資本投資として、隔年で選抜されたメンバーが当養成を受講し、そして今年も一人としてリタイアすることなく卒業していった。

 

◇中には離脱者もでる養成課程

激務の中、決して楽な養成研修ではない。

まずは事前課題図書。経営学を扱うため、職務にもよるが技術畑の人材などは読んだことのない書籍を読了しなければならない。中にはP.500の大著もある(事務局と相談の上、マンガで分かる……も織り交ぜながらであるが)。

そして事後レポート。その後、レポートに対する採点付きの講師コメントと、これが各テーマの会合のワンセットとして、次の会合へと続いていく。

講師からよい採点やコメントが得られず、自信をなくしかけた受講者もいる。ただ、それを励ましたのが先輩の卒業生だった。

 

「自分も渾身のレポートを提出したつもりでしだが、講師からよい評価が得られず、当時は落ち込みました……」

 

◇企業はなぜ次世代リーダー養成を続けるのか

先輩の卒業生は、すでに相応の役職にあり、部課長層の受講者にはやや雲の上の人という存在だった。そんな一言が、受講者を勇気づけ、卒業へと向かわせたのだろう。

彼らには連帯がある。

だが、連帯だけが彼らの希ではない。彼らが希求するのは経営の変革なのである。

決して少人数、特定の発起人だけでは成し遂げることはできない難問である。

だが、養成がはじまったころは一部の受講者が訴え、ただ多くの受講者にも見えていなかったような問題が我がものとなった。

そして、養成の卒業生が手を携えて、これまでの大きな成功体験を脇におき、新たな歴史を築くために大きな重しをみなで転がし始めた。

事務局の皆さまの強い覚悟ご尽力により、養成を続けさせていただいて良かったと実感した。

大企業が変わりゆくさまを目撃している。この企業はついには過去の成功体験を捨てさり、あらたな企業体へと脱皮していくのである。

受講生の皆さま、卒業おめでとうございます。

 

アイベックス・ネットワーク 代表 新井 健一

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